僕は今週の頭まで、いしのまき演劇祭という宮城県は石巻市で行われる演劇祭に参加していた。
そこで僕が出演した『いまこそわかれめ』という作品、まぁ端的に言えば「亡くなってしまった親友を尊ぶ」ような話なのだが、つい先日こんなこと(http://t_shiobara.blog.agarisk.com/article/461410456.html)があったりして、不思議な因縁だなとラジオやらTwitterで驚きを声にしていた。
さてこういった題材を扱うぞ、ということで色々と過去に見た、はたまた見たことないけど関連性のありそうな作品を再インプットする作業なんかをしてまして、具体的には
・友と死
・東日本大震災
辺りの考察をしていたんですが。
まず一本目挙げたいのがこちら
若くして亡くなってしまった同級生へ、同じサックスチームのみんなが、生前彼の好きだったゆずのお二人と一緒に追悼の演奏を贈るというもの。
歌われた「友」の歌詞が胸を打つのもさることながら、涙をこらえ演奏している時の同級生たちの生への眼差しを見てるとこちらとしても涙が流れてくる。
そして二本目がこちら
まぁ人気コミックスなのであまり説明はいらないと思いますが、こちらは東北は同じく宮城県を舞台としたジャズ漫画。
震災と表現との関わり方、描き方がとても良くて、これをキッカケにまた読み返しております。
そして問題の三本目はこちら
先程挙げた二作と共通する「管楽器」が描かれた表紙を本屋で見かけて「お?」となって手にとってみた。
内容も、帯から察するに一本目に挙げた「あんたの夢〜」のエピソードと共通点が多かったので、チラリと立ち読みしてみたら、舞台は市船、しかもマリンスタジアムで対市習のブラスバンド演奏の描写から始まるのだ。
補足して説明しておくと、塩原は千葉県の高校球児だったので、市船(船橋市立船橋高等学校)と言ったら、近いし野球もサッカーも強いしでもう大昔から知ってる有名な名前だし、さらに相手の市習(習志野市立習志野高等学校)と言えば、熊谷ラジオでもよく話題に出る我らが千葉ロッテマリーンズ福浦和也選手の母校、かつ、ブラバンと言えば市習だよねーそれを知らない奴はいないよねーって感じで千葉県民かつ元千葉の高校球児で千葉ロッテファンの僕にはビンビンに来るシーンから始まるわけですよ。
とまぁ何か引っかかって買ってみたんですけど、読み進めていくとこんな言葉が
出てきたりして「うわー。今まさにそういう演劇をやっているよ」とくらってしまったり、
まぁ普遍的なテーマであるとは言え、今ちょうどこの瞬間にこういう言葉を掛けられらと本当、僕の立場的にはしんどいっす。。って感じで感涙して読了したわけですね。
で、あとがきを読んでいたら、最後のページに突然知っている名前が出てきて
え???秋山さんってあの秋山監督?塩原も何度かドラマに出させて頂いてる??いや同姓同名か??
と考えているうちに記憶の扉がバタバタと開いていって
「あ!そうだ!昔、秋山監督と飲んだ時、胸に市船soulって書かれたTシャツ着てたわ!!」
と思い出した。
そうだよ、間違いない、うわー色々繋がってきたやべー。となって慌てて文章にまとめてみた。
20という若さで溢れる才能を抱えたまま亡くなった大義くんと、その彼が残した楽曲「市船soul」
彼の告別式に多くの友人、恩師が集まり最後は「市船soul」の大合奏でおくられた。
死と、生きるということと、今年に入ってから考える機会がとにかく多くなってしまった自分にとって、久しぶりに忘れられない作品になった。
まだまだ生きている自分は、やりたいことはやらなくちないけないし、伝えたいことはちゃんと伝えなければと今年何度目だろうまた思った。
そんな日々。